木のお話。ブナのお話

ブナの特性・用途

ブナはブナ科ブナ属の樹木で温帯に生育する落葉広葉樹です。現在は家具用材としてヨーロッパや北米からの輸入(ビーチ材)が主要となっている木材です。


育成地は日本の北海道西南部から南の暖かい地域に広く分布しており、世界では特にアルプスの裾野に広がるシュヴァルツヴァルトが有名です。


昔は変色や割れが多く腐りやすいといったことから木材としての価値が低く見られていました。しかし、乾燥技術の向上に伴い木目が細かく、重硬で粘りがあり、乾燥してしまえば割れにくい特徴から現在はイスを中心に各種家具、建築材に使用されるようになりました。特に曲げ加工に適しており、スキー板などにも用いられます。また、集成材や合板の技術ができてからはテーブルトップなどにも利用されています。淡い黄色から赤みがかかった色をしており、板目面には樫のような斑点(フ)が現れ、柾目には美しい文様があります。